一般的に、歯周病は治りにくい病気だと言われています。
しかし本当にそうなのでしょうか?
私の意見はそうではありません。
正しい処置を行えば歯周病は改善します。
ではなぜ多くの方の歯周病はなかなか改善されないのか。
それは、治療法そのものに問題があるのです。
歯周病のそもそもの原因、ご存知ですか?
いわゆる「歯周病菌」と呼ばれる細菌です。
この細菌をどうにかしない事には、改善は望めないのです。
しかし、多くの歯科医院で行われている治療は細菌にフォーカスを当てていません。
中には、
「歯垢、歯石の除去はやってもらいました」
「定期的にクリーニングをしてもらっています」
とおっしゃる方もいると思います。
確かにこれらも歯周病治療に必要なものですが、この方法だけでは目に見えない細菌に対するアプローチとしては不十分なのです。
このページでは、当院が行っている細菌へのアプローチ方法と具体的な治療法をお伝えしていきます。
現状を知ることが治療のスタートです。
「生活習慣などの問診」や「歯周ポケット検査」といった基本的な検査の他、当院では以下のような検査も行っています。
CTを利用することで歯を支えている顎の骨の状態が鮮明に描写されます。
歯周病がどの程度進行しているのか、などの情報を読み取ることができます。
検査結果をもとに治療計画を作成します。
細菌へのアプローチ方法として当院では特殊なレーザーを活用しています。
歯科治療の特殊なレーザーを活用して歯周病菌を殺菌します。
通常の治療器具では届かないような深く複雑な形態の歯周ポケットにも届くため、進行した歯周病にも効果を発揮します。
治療だけでなく、周辺組織への殺菌消毒効果もあるため、治療後の予後もよくなる傾向にあります。
歯周病菌になると歯を支えている骨が徐々に溶かされ、歯がグラグラするようになり、最後には抜けてしまいます。
それを防ぐのが「骨再生療法」という治療です。
歯周病菌に溶かされた骨を再生させ、歯の機能が回復するのを助けます。
GTR法(歯周組織再生治療)は「メンブレン」と呼ばれる人工膜を、骨と歯肉の間に挿入して骨の再生を促す治療法です。
個人差はありますが、数ヵ月後には骨の再生が完了します。
エムドゲインは骨が溶かされた部位に詰めておくことで、骨の再生を促す歯科素材のことです。
副作用など、身体への悪い影響はございませんのでご安心ください。
CGFは、ご自身の血液から生成されるフィブリンゲルを用いた治療法です。
フィブリンゲルには成長因子が豊富に含まれているため、骨再生・歯肉の再生の他、痛みの軽減、回復を早めることができます。
100%ご自身の血液から作られる成分のため、アレルギーや拒絶反応などのリスクはございません。
こちらは歯周病がかなり進行してしまった方向けの治療です。
歯石や歯垢が、治療器具が届かないほど歯周ポケットの奥深くに入り込んでしまった場合などに行います。
具体的内な治療法をご紹介します。
FOP法は、歯周ポケットの奥深くに蓄積した歯石を取り除く治療です。
通常の器具では取り除けない歯石も、外科的処置を行うことで除去することができます。
図のように局所麻酔をした後、歯茎を切開して深い部分の歯石を取り除いていきます。
歯石を取り除いて綺麗にすることで深い歯周ポケットも浅くなり、プラークが溜まりにくくなります。
治療後に歯茎の腫れが治まると、右の写真のように歯が長くなったように見えることがあります。
せっかく歯周病が改善しても、これでは見た目が良くありませんよね。
そこで行うのが「歯肉移植手術」です。
一般的な処置とは違い、全ての歯科医院で行っているわけではありません。
治療後の見た目も重視されたい方はご相談ください。
当院では患者さんごとに担当の歯科衛生士がつきます。
なぜなら、歯周病治療は患者さんとスタッフの間で長期的な信頼関係を築き、「治療計画の管理」を行う必要があるからです。
歯周病に精通した歯科衛生士と歯科医師が連携を取り合うことで、より効果的な治療ができるようになります。
歯周病治療を成功させるためには、歯科医師、歯科衛生士、患者さんがチームを組んで治療に取り組んでいかなくてはなりません。
ここに患者さんが入っているのは、歯科医師、歯科衛生士の力だけでは本当の意味で歯周病を改善させることはできないからです。
日常的な歯磨きなど、患者さんの生活習慣の改善が必要だからです。
ここが改善されなければ、一時的に症状が良くなったとしてもいずれ必ず再発してしまいます。
良い状態を維持していくことが治療における本当のゴールだと考えています。
そのため当院では、歯の大切さをご理解いただくために、説明に時間を割いております。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。